知ることの面白さ

昨日の話は、私はあまりバラが好きじゃないみたいな内容になってしまった。
本当は、バラに対して知的欲求が勝ちすぎてしまったということを言いたかったのだ。
私も最初はカタログで好みのバラを見つけては買い入れ、植えては喜び、咲いては喜びしていた。
ところがある日、ロサ・キネンシスやロサ・オドラータというバラの謎について語る人に出会った。
一緒にその謎に付き合っているうちに私もその謎にのめりこんでしまった。
私もバラには系統のようなものがあることは知っていたが、名前は存在しているが実態が不明のバラや、遠く何百年も前に発生したであろうバラの素性を追い求めるなどということは考えても見なかったことだった。

たとえばそれは、ある小説を読んで何か割り切れない闇の部分が、その作家の過去や生き様を知ることによって解き明かされていくような感覚と似ていたかもしれない。
しかし実際、そのバラの謎はもっと奥深くてこれからも知り得ないかもしれない困難を伴っていたので、想像や推理を交えながら展開して行く面白さは人を虜にするに十分だった。

それは後に、私の「ルゴサな話」に発展していくこととなった。
寒さに強いバラを求めていた私は、ハイブリッド・ルゴサという一風変わった系統のバラ群に目をつけた。
それは北海道にとって最もポピュラーなハマナスから生まれたバラだという。
ハマナスについて調べるうち正しい名前はハマナスかハマナシかの議論があることに突き当たった。

ハマナスにも謎があるぞ・・・
たくさんの人に助けられながら情報収集する楽しさといったらなかった。
そしてハマナスについて知れば知るほど謎と新たなテーマが湧き起こってくる。
しかし同時に、私はハマナスの生の生態をほとんど知らないことに気がついた。
私は検査データばかり見て患者を診ない医者のようだった。
私のハマナス知識はめちゃめちゃアンバランスだったのだ。

私はあまりに急ぎすぎたと思う。
見るより前に知を得ようとしたことが、本当にそれが好きなのかという自問自答へとなった。
今はその知識のギャップを埋めつつ焦らずに事を進めることに決めている。
おいしいことは時間をかけるほうが楽しいはずだ。
何をおいても「ルゴサな話」は続いてゆくのだ。

ハマナス02
我が家のハマナス。
鉢植えで本当の姿がわかるはずがない。
しかし、地植えにするには広い場所と覚悟が必要だ。
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コメント

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なるほどですね・・・「おいしいことは時間をかけるほうが楽しいはずだ」って、確かにありますね。栽培の年数がたてば、ちがったバラの楽しみ方を見出すこともありましょうし・・・。

わたしもバラは大好きですが、他の植物にもたいへん興味があります。園芸的に魅力を見い出す種内変異品種や交配品種が面白いと思うので、カキツバタやツバキ、ヤマアジサイ・・・それらとバラで庭は百花繚乱を通り越してしまいました。

サクラの園芸化も掘り下げて「知って」みたい気持がつのっています。こればかりは庭に何本も植えるわけにはいきません。それに先人の残された資料が充実していますので、文献探索に長い時間を費やすことになるでしょう・・・「園芸化とは何か?」というテーマに近づきたいのです。

ルゴサの謎に立ち向かうpotatoさんの探索にちょっと同乗したことで、楽しい経験をさせてもらいました。北海道に住まうルゴサ大好きpotatoさんだからこそ、お願いしたことがあります。「ここは野生群落だ (^^)/」と確信が持てるハマナスで、白花の変異品種があったら知らせていただきたいのです。

はるまきさん、こんばんは
どういうわけか私は、締め切りに迫られた漫画家のように必死でやってました。
ゆっくりやればいいんですよね。
今度はゆっくりになり過ぎないように気をつけなくちゃね。
私は、古い文献を集めることができないので、はるまきさんのような方に教えてもらうと助かります。

マイカイを調べたときに江戸園芸の本も読みましたが、面白そうですね。
サクラも江戸時代にずいぶん新種が作られたそうですね。
江戸時代の植物は奥が深そうで謎も多そうで首を突っ込んだらまずいという感じがしました(笑)

私もバラ以外では野草が楽しいです。
ただバラとアプローチが違っています。
ひたすら歩いて写真を撮り、名前を調べるのが面白いです。

さて、野生ルゴサですが自然が保護されている原生花園ではまだ白花を見たことはありません。
今年、オムサロ原生花園(紋別)に白花が多くあるという情報で行ってみたのですが確認できませんでした。
私は白花を始め八重のものも野生で出現したものではなく、栽培時に出た枝変わりではないかと思っています(まだ確かではありません)
これらは正式には変種(variety)ではなくて品種(forma)なのです。
同じような例はR.フェティダ・ペルシアナで、R.フェティダ栽培時に出現した枝変わりで花びらが八重化したものです。
従って野生では存在しません。
この辺の話は本当は掲示板でやりたいですね。
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