風評被害

食品の関わる問題が起きると必ず起きるのが風評被害だ。
現在、放射性物質という原因でそれが起きている。
放射能の量と安全の基準について説明しようかとも思ったが、
考えてみるとそんなことを説明してもあまり意味がないようにも思える。
なぜかというとそんなことはすでに散々テレビでも説明されている。
実際の原因のほとんどを作っているのは市場などの仲買の段階で起きていることなのだ。
売れないことを見越して、汚染地域ということで規制されていない作物まで流通させないという行動があるからなのだ。
そこで一部、今行われているのが生産者の直販だ。
もちろん拒否反応を示す人もあるが、積極的に買ってくれる人も多いようだ。

風評被害を生むものは何か。
第一は仲買を含む消費者の無知と利己的な気持ちだ。
まあ、一般の人を単に無知と言うには酷な部分もある。
乳児や幼児を持つ親にとって見れば一点の不安も避けたい気持ちは分かる。
しかし若干の知識があればその心配も全く杞憂であることが分かる。
東京各地で観測された放射能量は焼肉の煙を吸う程度のリスクとそう変わらないことなのだ。
私は以前から学校で原子力とそのリスクについて基本的なことを教えるべきだと思っている。

20年後、30年後の将来に渡る障害について心配する人もある。
それは発ガンのことだ。
チェルノブイリ事故では周辺の子供たちに甲状腺ガンが多発した。
これは今騒いでいる暫定基準とは比べ物にならないくらい高度に汚染された作物や牛乳を長期間とり続けたことによる。
日本では完全に管理されている(と信じるかどうかだ)
あってはならないことだが、仮に汚染されたものと一度口にしたとしても、
放射性のヨードは半減期は8日と短い上に数日で甲状腺から排出される。
これを毎日摂取し続ければ被曝は継続されるが、一時的な被曝なら全く問題はないのだ。
ヨード131は甲状腺シンチグラフィーの検査薬として人体に投与されていた。
現在はもっと半減期の短いヨード123やテクネシウム99mなどが使われている。

私が放射線の障害について習ったときには、発ガンのような晩発姓の障害については閾値(しきいち)があると教わった。
つまり、発ガンするにはある量以上の被曝をしたものだけがそのリスクを負うということだ。
しかし、現在その閾値は無いとされている。
どんな少ない線量でもそのリスクがあるということだ。
これを聞くと、そら見たことかということになるのだが、どちらの説も仮説ということだ。
なぜ仮説かというとどちらも実証手段がないのだ。
発ガン発症のリスクは遺伝的に生まれ持ったもの意外に外因的要素がたくさんある。
食品添加物、薬剤、煙などに含まれるダイオキシン、紫外線など外因的な刺激は数えられないほどある。
そうそう、病院のX線検査もある。
その中で微量の放射能(東京で観測された程度の)はどれだけのリスクがあるのかというと上に書いたものと同等といえる。
仮に将来、癌を発症したとして何が原因かを証明する手立てはないのだ。

風評被害を助長する第二は、情報を提供する機関や国の情報提供の方法と信頼度の低さだ。
まず、現在がどうかをしっかり具体的に伝えること。
次に最悪でどうなるかを伝える。(これが重要)
それが、かなりショッキングな内容であっても隠してはならない。
そしてこれからの見通しを伝える。
そうでなければ、主観的にも客観的にも判断が出来ない。
株などの相場も見通しが見えないと下がり続けるが、今が最悪と分かったときには反発するものだ。
説明のしかたも全くへたくそだ。
なぜもっと目で見て分かる方法をとらないのか。
そして、絶対に嘘や間違いがあってはならない。
何か重大な事実を隠されているということになると風評は風評でなくなる。

確かに原発周辺地域はかなり深刻な状況にある。
広範囲なモニタリングが必要だろう。
そのモニタリングの内容の公表され方が遅く詳細さに欠けていたことも確かだ。
最近になってやっと出始めた原発周辺の放射線の濃度分布。
最初はドイツの気象庁が日本のデータを元に出したものだ。
将来に渡っての予想図まで作られている。
まあかなり最悪の予想にはなっているけれど。
アメリカも空中での線量測定を頻繁に行っているらしい
一番困るのが外国での風評が日本に逆輸入されていることだ。
インターネット上では正しいこともとんでもない話も混じって流れる。
そのデータをジャーナリズムが信じてまことしやかに取り上げていることもある。
日本で発表されているデータは国内向けのもので、外国ではもっと重大なデータ公表されているという根拠の薄い
話を信じる人たちもいる。
これも一種の風評被害かと思う。

発表されているデータがどんなものか判断するために勉強する場は十分にある。
放射線被曝について、その中の「急性障害と晩発障害」の説明。
シーベルトとベクレルの関係、そして放射線物質で汚染された食物をどれだけ食べるとどれだけ被曝するかを計算する方法
病院のX線検査でどれだけ被曝しているのか。
自然界に存在する自然放射線と人体被曝ついて。
これによると自然放射線による1人あたりの年実効線量等量の推定値は年間に2.4mSvとある。
一般人の年間許容線量1mSvの倍以上ある。(ちなみに放射線業務従事者の許容量は年間50mSv)
その気になればいくらでも知ることは出来るのだ。

このことをずっと書こうか書くまいか迷っていた。
案の定、長い文章になってしまった。
本当は具体的な数字を出して説明しようかとも思っていたのだ。
やらなくて正解だった。

1104朝日01
9日の朝日。

EOS 5D Mark II
EF70-200mm F4L USM
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コメント

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potatoさん、おはようございます。

昨日の余震が大きかったせいなのかなんだか落ち着かず。
3時に目が覚めてしまいました。

何を信じていいのやら。
発表されていることが事実なのか。
無難なところだけ発表して最悪のことは隠されていたりはしないのか。
そもそも最悪ってどんなことなのか。
考え出したらどんよりしてきてしまいました・・・。

あ、メール入れましたのでよろしくお願いします。

昨日は何度も強い余震が来ましたね。
今朝も関東地方でかなり揺れたようですね。
まだまだ安心できないですね。

>そもそも最悪ってどんなことなのか。
関東全域避難命令でしょうかね。
国が潰れますね。
今の福島ではないと思いますが、東海村第二原発や浜岡原発ならありうるかもしれませんね。

メール見ました。
後ほどお返事します。
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